marie claire 25年5月号 パク・ポゴム
「おつかれさま」、とても楽しく見ました。観ている間中、貴重な話だと思いました。最近、どこに行っても同じような話をよく聞きますよね。(笑)
貴重だ、僕も同じ気持ちでした。だから、たくさん言われてもいつも感謝してます。「おつかれさま」と一緒に作ってくださった皆さんのおかげで、毎日心がウキウキしてます。(笑)
作品に関する様々なインタビューを拝見しましたが、なかなか浮かれずにいるように見えました。みんなが大騒ぎで絶賛する中、揺るぎない姿勢を貫いているような気がします。
僕は今、すごく好きなんです!でも、人気と愛は永遠に続くものではないことを知ってるので、できるだけ一喜一憂しないようにしてるだけです。一方で、好みによって僕の出演した作品に対する好みが分かれるのに、ずっと応援してくれる人たちに感謝する気持ちもあります。
それぞれがどの時間帯に滞在したかによって違って見える話です。日によって心に残るシーンが違うでしょうね。インタビューの質問に答える今日、どんなシーンが思い浮かびますか?
「私があなたを苦しめてるの?」、エスンが何を言おうと守護天使のように一緒にいたグァンシクでしたが、グァンシクが唯一エスンのそばを離れたのはその時だけでした。愛する人を生かしたいという気持ちが見えた… 今日はそのシーンが思い浮かびます。
かわいくて優しい、心に刺さるような言葉がたくさん出てくる作品ですが、その中で一番心に残った言葉は何ですか?
1話で「クァンレ」(イム・ヘラン)が幼い「エスン」(キム・テヨン)にアワビを食べさせながら「あなたの布団
に入ると天桓のようだ」と言います。愛する人に一番良いものを与えたい気持ちが伝わってきます。グァンシクにとってもエスンとクム・ウン・ドンの可愛い子たちがそんな存在なので、特に心に残ったと思います。
普段からイム・サンチュン作家の文章に憧れていると聞いていました。参加したすべての俳優が一様に文章を絶賛していたので、一体彼の文章にはどんな力が込められているのか気になっていました。
作家さんの物語には、生きる力を与えてくれる優しさが溢れています。日常で経験する軽い挨拶、さりげない気遣い、すれ違うような好意など、冷たすぎず、熱すぎずの暖かさが含まれてるのがいいですね。
初々しい学生から3人の子供の父親になる時間の中で変化する目線、身振り手振り、口調が印象的でした。どのような過程を経て父親になったのでしょうか?「グァンシク」を演じながら考慮した点は何ですか?
まず、グァンシクが持ってる頑丈さを表現するために、体重を増やしたり、運動をしたりして体格を大きくしました。その他、視覚的に感じられる変化は、メイクチームと衣装チームの細やかな努力が大きな役割を果たしました。その日の外見によって態度や姿勢が変わることもありますよね。時間の流れによって変化するグァンシクの外見をとてもうまく作ってくださって、演技に少なからず助けられました。僕は、家庭を築いた後のグァンシクに、慎重な姿勢がよく表れたらいいなと思いました。愛する人や自分に似た生き物がどれほど貴重で美しい存在であるかを考え、家族との時間を心から大切にしようというのが出発点でした。エスンや子供たちが転んだときに駆け込める場所、慰められ、新しい力をもらえる存在になりたいという思いでグァンシクになりました。
「おつかれさま」を観た多くの人がそうであったように、役者さんもこの作品を通して自分の人生を見つめ直したと思います。その過程で発見したことがあれば教えてください。
人生に動じない鋳鉄のようなグァンシクのように生きたいと思いました。誠実さで築いた時間は、時間が経てば実を結ぶと信じてます。また、エスンはその日の気持ちを打ち明け、グァンシクは愛順の背中を叩いて一日を締めくくる姿が良かったです。辛い日があっても、孤独な日がないようにする、お互いを慰めるその時間が良かったです。
自分が出演した作品をよく見返す方ですか?
頻繁には見ないのですが、季節によってふと思い出す作品があります。暑い夏の日には「雲が描いた月明かり」を思い出し、初雪が降る冬の日には「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」を思い出します。今、黄色い花が咲く春の日には「おつかれさま」を思い出しそうですね。
「おつかれさま」はいつ見ることができそうですか?個人的には泣くことが多くて、なかなか見れないと思いますが。
見たいと思ったら、すぐにもう一度見ますね。クムミョンが突然グァンシクとエスンのいる要塞に行ったように。
ドラマのおかげで、「おつかれさま」と挨拶を交わすことが多くなりました。自分自身に「おつかれさま(本当によく頑張った)」とよく言いますか?どんな時にその言葉をかけたいですか?
一日の仕事を終えた後、自分を褒めてあげます?励ましてあげることが多いです。「今日一日大丈夫だったよ。よかったね」と自分を労い、愛してあげることが、健康的な生活を送るのに役立つと思うからです。そういう意味では、このインタビューを読んでる皆さんも、今日一日、おつかれさま。(笑)
季節が巡り巡って続くエスンとグァンシクの人生を見ながら投げかけたい質問があります。今、パク・ボゴムという俳優はどんな季節を過ごしていると思いますか?自分の季節の中でどのような瞬間を迎えていますか?
すべてを新しく整備し、今の僕は春を迎えるために準備中だと思います。冬を乗り越えた場所に淡い緑色の新芽が芽吹く、小さいながらも力強い瞬間を記録して春を待ってます。
新ドラマ「グッドボーイ」で春を越えて夏まで迎えられそうです。暖かさ以上の熱さを持つ人物「ドンジュ」に出会えたからです。
コミカルなアクション捜査物も、不正を見ると我慢できず、言葉より行動が先行する人物も初めてなので楽しみです。「おつかれさま」で慰めと癒しを受けたなら、「グッドボーイ」で明るいパワーを得る人がたくさんいればいいなと思います。この俳優が出る作品はオススメしたい、僕という俳優に信頼が持てば、これ以上望むことはないでしょう。
映画「ワンダーランド:あなたに逢いたくて」、ドラマ「おつかれさま」、「グッドボーイ」に続く最近の作品を見ると、扱う物語はそれぞれ違いますが、その中に人と人生に対する愛情が込められているという共通点が目につきます。それが作品を選ぶ理由の一つではないかと推測しています。
基本的には、僕が出演した映画やドラマが、家族や恋人、友人と話せる素材になればいいなという気持ちで選んでます。作品を観た後、善悪や好き嫌い、好きなものと嫌いなものについて意見を交わし、そのような会話を通じて、それぞれの人生が健全な方向に好循環することを願ってます。
音楽番組「THE SEASONS-パク・ボゴムのカンタービレ」も同じような気持ちで選んだんですね。音楽への愛が加わりましたね。(笑)
そうですね。(笑) 俳優はファンミーティングや試写会以外、ファンと対面する機会がほとんどないので、そうすることになりました。また、音楽を愛する一人として、自分でメロディーを作り、歌詞を書いて歌を歌う方を見ると、本当に驚きます。彼らは音楽で自分だけのドラマや映画を作り上げるわけですから、その姿を間近で見て、会話もできる時間がとても貴重な時代です。
いつか「THE SEASONS-パク・ボゴムのカンタービレ」に招待したい人物がいるとしたら?ぜひ近くで聴いてみたい音楽です。
少し広く考えると、(笑) コーディ・フライの「Photograph」、カーク・フランクリンの「OK」、そしてビヨンセの「Listen.Listen」です。
最後の質問です。人生に映画とドラマと音楽、そしてもう一つ何かを残すとしたら、何があればいいと思いますか?
愛です。生きながら、憎しみや争い、妬みや嫉妬よりも、愛を伝え、分かち合う人になりたいです。受け取った愛をよく分かち合い、またその愛が他の愛に伝わり、世界がもっと平和で暖かくなればいいなと思います。今、僕たちが迎える春のように。